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燻製の香りがじんわり漂うハム・ソーセージ工房

その場で炭焼きするアツアツのフランクフルト

香ばしいスモーキーなお肉のにおい。

いらっしゃいませ〜

とっても元気なおじいちゃんがお店の前でフランクフルトを焼いています。

「1つくださーい。」炭火を使ってその場で焼き上げられたフランクフルト。

「どうぞ、熱いから気をつけてね。」その優しい声かけに思わず笑みがこぼれてしまう。

パリッとその瞬間、中からスパイスの効いたジューシーな肉汁が溢れてきました

「んんん!これはおいしい。」ただ、ただ、そんな言葉が出てしまう。

豊田市の山奥を車で走ると、このソーセージ工房 (ZiZi工房) はありました。

迷ってしまう品揃え。ソーセージにベーコンに...

綺麗な川を右手に、少しレトロなZiZi工房。次は、いよいよ、その直売所店内に入ってみます。

ベーコン、フランクフルト、燻製ハム、いろんな商品がずらり….

showcase

例えば、同じソーセージでも、ハーブやスパイスの混ぜ込み方が違うなど、いろんなバリエーションがあるんです。

と、ここまでは、なんとなく普通な感じなんですが、少し気になったのは、その向こう側。

おじいちゃん達が、作業台を囲んで真剣に肉の塊をさばいています。

実は、この直売店ってガラス張りなんです。

お肉をさばいて、燻製して、焼きあがったらパック詰めして、、、。その工程を窓ごしに、試食しながらどれにしようかなーっと悩んでしまいます。

「せっかくだから工房のなかをのぞいてみる?これから、窯からハムやスペアリブを取り出すよ。」そんなお声かけにより、工房内へ。

専用の白衣に、マスク、帽子、そしてブラシをかけた長靴まで身につけたあと、いよいよ中に入ります。

かたまりのお肉をソーセージやハムに成形していく

スパイスとお肉の香りが混ぜ合わさる独特な香りの工房で、おじいちゃんたちが鮮やかな手さばきでお肉を切り分けていました。

手の熱がお肉に伝わらないようにするのも工夫のひとつなんだとか。地元愛知県の肥育農家さんが育てた豚をかたまりで仕入れ、部位によってロスの出ないように綺麗にさばいていきます。

また、お肉を捌くだけではなく、ソーセージを丁寧に紐で縛っていったり…

マスクをしているので表情がわからず、とっても真剣で堅苦しい感じの人たちなのかな…

圧倒的な手さばきに魅了されながら、おそるおそる隣のおじいちゃんに声をかけてみると、、、

「俺は71歳。あっちにいる人はもっと上だぞー!」っとなんやら面白いジェスチャーをしながら話してくれました。

そう、このおじいちゃん達はとってもファンシーで、笑顔の絶えない工房だったんです。

じっくり山桜のチップで燻製する

続いて、工房内のスモーク室へ。ここでは、燻製された芳ばしいお肉の香りがじんわり漂ってきます

ZiZi工房では、クセの少ない「山桜のチップ」を使い、低温でじっくり時間をかけて燻製しています。そのため、お肉自身の旨み、オリジナルスパイスの香りが、ごまかしなく食べたときの美味しさに表現されるのです。

「ちょうど今、スペアリブを釜から出すよ。」そう優しそうな男性が説明してくれました。おおよそ2時間10分じっくりとオーブンで焼いたスペアリブを釜から出していきます。

うわあああああ、醤油ベースの豪快なお肉!!」ジュージューと焼きあがる音、そしてスペアリブのお肉のボリューム感が圧巻。

ジュージューと焼きあがる迫力に、思わずその場で食べたくなってしまうほど魅了されるこだわりん。

しかし、そのうちに、男性は、スペアリブを手際よくひっくり返していきます

「オーブンで焼くときに、しっかりとまんべんなく火が通るように、途中で裏返すんだ。だから、店頭に並べるときは最初にオモテだった面を上にして見せるんだよ。」そう教えてくれました。

手作りの温もり、そして笑顔の生き方がお肉に伝わる

今回、ZiZi工房を訪れて思ったことがあります。それは、「人の笑顔と温もりが溢れ、どこか懐かしみを感じる工房」であるということです。

もちろん、ソーセージやハム、そして私がおすすめするベーコンそのものにも魅力はあります。

しかし、それでけではないんです。

おじいちゃん達が一つ一つ、お肉のかたまりをさばいて、肉質を見極めながらスパイスを混ぜ込んで成形し、そして3時間以上もじっくりと時間をかけて燻製する。

その工程を、まさに、楽しみながら行なっている。そして、一人ひとりがソーセージやハムづくりに生きがいや喜びを感じていること。それがZiZi工房の魅力だと思いました。

「昔から、こうやって細かな手仕事をするのが好きだったんだ。だから、こういう風に、おいしいソーセージを作っていられるのは本当に楽しいよ。」

そう、最高齢(74歳)の男性は話してくれました。とはいえ、めちゃくちゃしっかりされてるから、年齢を疑いましたが。(笑)

豊田市足助にあるZiZi工房。お家で食べる日ごろの食べものとしてももちろん、心を込めたお中元やお歳暮にも人気です。

ぜひ、どんな味がするのか試してみてくださいね。

取材先情報
作り手さんの写真

ZiZi工房
〒444-2424 愛知県豊田市足助町東貝戸10
9:00 - 16:00 (水曜定休)
ネットショップ
ホームページ

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