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やわらかくてもっちもち。ひと口かじった瞬間、ふんわりとお米の香りが広がって、自家製あんこのやさしい甘さが口いっぱいにとけていきます。北海道産の大納言小豆を、てんさい糖でじっくり炊き上げたあんこは、驚くほど上品であと味すっきり。小豆の風味をしっかり感じながらも、ぺろりと食べられちゃうおいしさです。

「えっ、てんさい糖で炊いてるの?」と思わず声が出てしまうほど、手間ひまかけた製法。でも、そのひと手間こそが、このやさしい甘さと深い味わいのひみつなんです。

輪之内町の小さな米農家さんが営む、手づくりのおだんご屋さん。使う素材はどれも厳選されたものばかり。小豆は北海道産の大納言、きなこは香ばしい丹波黒大豆、お砂糖は体にやさしいてんさい糖。「安心して食べてもらいたいから」と、無駄なものは一切使わず、素材の力をそのまま生かしています。

お店の大きなかまどで毎日ていねいに炊き上げるあんこは、湯気の香りからもうすでにおいしい。ひとくち食べれば、豆のほっくりとした甘みが広がって、心までほっとあたたかくなります。

「食べものを作ってくれる人がいること。命をいただくこと。食べられること。」
そんな“あたりまえ”のようで大切なことに、ちゃんと感謝を持ち続けたい——。

輪之内の田んぼでお米を育てながら、自然とともに暮らす店主が大切にしているのは、“食べる”ことを通して感じる命のつながり。だからこそ、素材も作り方も、まっすぐに向き合っています。

ひとつひとつ手づくりされたおだんごには、そんな店主の想いがぎゅっと詰まっていて、食べ終わったあとに心の中にふんわりと残る“ありがとう”の余韻を、きっと感じられるはずです。