黒くないお醤油がある!?最近はまっている七福さんの白だし。
皆さんは「白だし」を使っていますか?こだわりん は、つい最近白だしの使い方を知り、その簡単さにはまっています。
溶き卵に白だしを混ぜるだけで、他の調味料を入れなくても、鰹だしの薫るおいしい卵焼きができたりするので、万能なんです。
切ったきゅうりに和えるだけで、お酒のおつまみになったりもします。
今回は、「元祖白だし」をつくる七福醸造さんの「ありがとうの里」というところに工場見学に行きました。
ちなみに、こだわりん は、七福さんの「四季の彩」を愛用しています。七福さんの商品では、一番有名なものです。
「黒色のお醤油」ではなく「白醤油」のもつ魅力
白だしとは、「白醤油」に、かつお節や昆布やしいたけなどの出汁を加えたものです。
七福醸造の「ありがとうの里」では、「白醤油」をつくるところから始まります。今回、できたての白醤油をいただいたのですが、発酵熟成タンクからシュワシュワーっとビールのような泡。それと同時に透きとおる琥珀色の液体が出てきました。
このビールのような泡は、微生物が発酵をしている証拠なんだとか。それにしても、普通の醤油は黒いのに…どうして琥珀色なんだろう!? そう、こだわりん は思いました。
薄い色の理由は熟成期間の違いにあるようです。また、一般的な醤油は小麦5:大豆5。それに対して 白醤油は小麦9:大豆1。材料の比率もこんなに違うんです。
さっそく味見をしてみると、お醤油ならではのしょっぱさもあるのですが、後からまろやかな甘みが口の中に広がります。
こちらも、小麦ならではの特徴。白醤油は小麦の比率が多いために、小麦の持つ甘みが食材を引き立ててくれるのです。
原材料に対して「いいものへの追求」を惜しまない
もともと白だしを作ることになったのは、とある料亭さんからの依頼がきっかけ。
その料亭さんのOKがなかなか出なくて、どうしようかと悩んだ末、とことん原材料にいいものを使ってみたところ、やっとのことで料亭さんから認められたんだとか。
普通の企業だったら、コストの抑えられるものを探しそうですが、まったく逆。「原材料には、できるだけいいものを使う」ということにこだわっているというのだから驚きです。いいものを提供したいという七福さんの想いを感じます。
例えば、お塩。「これを見てごらん。」工場長が2つのお塩を比べさせてくれました。
左:食卓塩(化学塩)と、右:天日塩(天然塩)。
お醤油といえば、どうしても塩分が気になるところですが、ミネラルが豊富な天然の「天日塩」を使うことにこだわっています。
食卓塩(化学塩)の場合、ほとんど塩分に直結する成分しか含まれていませんが、天日塩(天然塩)の場合は、海水を天日で乾燥させたお塩なので、60種類ものミネラル分が残っていると一般的には言われています。
…しかし、見て分かるように、粒の大きさが全然違います。天日塩は粒が大きい。だからとっても水に溶けにくいんです。
七福さんでは、天日塩を溶かすために、オリジナルの装置を開発。じっくりじっくり水と絡ませながら天日塩を溶かしていきます。
大豆は有機大豆、小麦も有機小麦を使って白醤油を作ります。七福さんでは、日本で唯一の「有機白醤油」を作ります。
また、白だしを作るときにも、白醤油に、鰹節、昆布、しいたけを入れるのですが、原材料を見るだけで美味しそうです..(笑)。
鰹節は、旨みがしっかり詰まった鹿児島枕崎産の「本枯れ節」。….. 。めちゃくちゃいい香りがしてきます。
鰹節のまわりに付いているカビが決め手らしく、カビ付けの工程を3回以上行なっている高級な鰹節(本枯れ節)を使うことがこだわりなんだとか。
しいたけ、うーん、これはまた肉厚。日本で一番と言われている大分県産のどんこ椎茸を使います。
昆布は…でか!!!(笑)色々試した結果、北海道産に限定しているそうです。
「そりゃ美味しくなるに決まっている!!」思わずそう呟いてしまうほど、原材料にはいいものばかりが..。
「原材料のいいもの探しは、会長から課せられた使命です。いいと思ったら高くてもそちらに変えていく提案をしていきます。 」そう工場長は語っていました。原料探しにストイックさが垣間見られました。
「ありがとうの里」に込められた「ありがとう」への想い
七福醸造さんの白醤油は、木桶で発酵させていている訳ではありません。
上の写真のように、人と比べて両サイドの発酵タンクが大きいこと。すごい迫力があります。
しかし、この発酵タンクをはじめ、めちゃくちゃ気持ちが込められていることがあるんです。それは、「ありがとう」の言葉。
実際に、工場内を見学ているなかでも、ありとあらゆる機械に「ありがとう」の文字が書かれているのです。
「ありがとう」という言葉をかけることによって、白醤油の出来がこんなに変わるんだよ。そう見せてくれたのは、「ありがとう」と「ばかやろう」の瓶。
「ありがとうという言葉をかけ続けることによって、発酵の仕方も変わってくる。そして、食べものが食べられることへの感謝、そして食べものを作っていることへの感謝。そんな感謝の気持ちを大切にしているよ。」そう話してくれました。
科学的根拠ももちろん大切ですが、それだけではなく「ありがとう」の気持ちがいっぱいこもった白だしって、いいですね。
今回の白醤油・白だし見学を終えて
改めて七福醸造さん、今回の工場見学をさせていただき、ありがとうございました!
「ありがとう」の気持ちを原点とし、原材料に対する向き合い方、心を込めた白だしづくりが、家庭の美味しさを引き立ててくれていることに気づきました。
なかなか料理の時間が取れないこだわりんにとって、安心できる時短の料理ができる白だしは、今後も大活躍しそうな予感…♪
バラエティーも色々あるので、食べ比べてみたいなと思っています。
取材先情報
七福醸造 | |
447-0869 愛知県碧南市山神町2-7 | |
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