あげぱんnon乃
揚げパン


“学校給食” と言われたら、何を思い浮かべますか?
こどもから大人まで、皆1つは思い出として刻まれているものがあるだろう。
「学校給食で出た”あの揚げパン”が大好きで、もう一度あれが食べたくて…」
そう語るのは、あげぱんnon乃の作り手、大見さん。
愛知県大府市を拠点にしながら、キッチンカーで揚げパンを作り、各地に出店している。
注文してから揚げてくれるこのお店の揚げパン。
もらった瞬間かぶりつくと、まるで空気のような軽い食感。
17cmぐらいあるけれど、あっという間に1本、ぺろっと食べ切れてしまう。
このふわふわ感の秘訣、それは、米油100% で揚げていること。
そして、パンにもこだわりがあり、
なるべく表面がしっかりしたパンを選ぶことで、ほどよい食感の揚げパンになるんだとか。
「表面が柔らかいと、油を吸いますぎてしまうから、時間が経つと揚げパン自体がべちゃついてしまう。どんな油で揚げるかと、油の吸い加減は、揚げパンにとって命だから」と大見さん。
フレーバーは、5種類。
あの給食で出た「きなこ」を筆頭に、シュガー、シナモン、ココア、ミルクティー。
どれもが、大人から子どもまで楽しめる味わいになっている。
そして、揚げパンにアイスを添えた、揚げパンアイス。
熱々ふわふわの揚げパンと、冷んやりなめらかなアイスクリームが口の中で溶けあい、
ああ、もう一回食べたい…、と思い出してはまた買いたくなる。
みなさんの地域には、揚げパンは学校給食に出るだろうか?
「子どもが揚げパン好きで、でもなかなか給食では出ないから買いにきました」というお客さんもいるらしく、
揚げパンは、地域にとっての”憩いの味”になっている。
最近では、学校給食で揚げパンの出る回数が減っているらしく、
もちろん、地域が違えば、もともと給食に揚げパンが出ないところもある。
けれど、”揚げパン” という日本の文化は、日本に住む私たちにとって、
どこか懐かしいものを感じ、また時に、食べたくなるような、落ち着つく感覚を覚えさせる。
ぜひ、あげぱんnon乃で、子ども時代の想い出とともに、おいしい揚げパンをかぶりついてほしい。
(取材・記事 柘植千佳)