78 Burger
かぶりつくほどに溢れ出す、お肉の旨み。
出店当日の朝仕入れる、粗挽きのひき肉を使って仕上げる、成形しないスマッシュグリルのパテは、まさにお肉感そのもの。
その一方で、ガツンとくるようなジャンキーなハンバーガーとはまた違った、”優しさ”さえをも兼ね備えている。
そこがまた、驚き。
「『食事って楽しいことだよ』っていうのを伝えていきたい。」
そう語る作り手の田中さん。
できるだけ化学調味料を使わず、いい素材を選ぶことで、その味の良さが伝わるようにシンプルに仕上げているんだとか。
とはいっても…、
私たちから見たら、これ…シンプル?って思ってしまうくらい、ひとつひとつをとても丁寧に作っています。
例えば、だし巻きたまごを入れたハンバーガー(商品名:78バーガー)。
目玉焼きではなくて、ひと手間加えたトッピングをしたいと、だし巻きたまごを入れている。
そして、当たり前のように、昆布から出汁をとるところから始めて、たまご焼きを作るのですが、その昆布が、かなり選び抜かれた北海道産のいい昆布だったり….。
お塩ひとつとっても、わざわざ沖縄から取り寄せた「平釡焚き」のめちゃくちゃいいお塩。
塩味を限界まで引き下げながらも、肉の旨みを引き立たせてくれるような、まさに、魔法のお塩なんです。
あれ、何屋さんだっけ?と思うぐらい、バーガーに入れるひとつひとつにこだわりを持ち、素材を選んで挟んでいきます。
「食べる人の気持ちに寄り添うようなものを提供したい。
せっかくの一食だから、せっかくのお昼だから、やっぱりあっちを食べればよかった….って後悔しないように、
これを食べてお腹が膨れてよかったなって思えるように作っています。」
そう語る、田中さん。柔らかに話す口調の中に、優しい人柄と芯のある職人の心を感じました。