おむすめ
おむすび・鯖汁
お米や食材を丁寧に選んで握るおむすびと、ホロホロに崩れる鯖汁
ぱく。一口食べるごとにおいしい笑みがこぼれる。
心を込めて作られたおむすびには、そんな魅力がある。
おむすめさんのおむすびは、その中でも特に
お米の旨みと甘み、そして、お米の粒が引き立つような、丁寧でやさしい味。
こんなにお米に向き合って作られたおむすびは珍しい。
「おなじ品種でも、作る場所によって天候で変わってくるからね」とおむすめの加藤さん。
季節によって産地や銘柄を変え、なるべく大きめの粒を厳選し、
ふわっと炊いてふわっと握る。
そして、おむすびと一緒に飲みたい鯖汁。
ホロホロとした鯖に、ほんのり甘い白味噌が染み込む。
タンパク質やビタミンやDHI..食材のもつ栄養までをしっかりと考えて作っている。
もともとマルシェが好きだった3児の母である加藤さん。
子どもと一緒にマルシェに行っても一緒に食べられるものを作りたいと、
おむすびを選んだんだとか。
まず食べてほしいのが、塩にぎり。
2種類の塩にぎりがあって、出店場所などによっても変えているんだとか。
ひとつ目は、旨味が詰まった塩むすび。
椎茸やホタテなどの旨味のあるお塩を使っていたおにぎりで、
お塩の旨さが、しっかりとお米の甘さになじみ、口の中で混じり合う。
もうひとつは、ミネラルがたくさんが詰まった塩むすび。
13種類のいろんな地方の塩が詰まった塩むすび。
お塩のざらつく感じをあえて残してくれているので、それがまたクセになる食感。
とにかくいろんな塩を試した加藤さん。
時には、食べた時にしょっぱいだけのものや、インパクトに欠けているもの、
いろんなお塩に出会ったんだとか。
「しょっぱいけど何か印象が残せるものはないか」ということで吟味した結果、
この2種類のお塩に辿り着いたそう。
塩むすびの他にも、
三重県産のわかめを使った「わかめごはんのおむすび」や、
豊田の桝塚味噌を使った手作り「そぼろの味噌」など、
地域の食材を使った具材が味わえる。
「あたたかくておいしいのは当たり前。無添加で冷めてもおいしいってポイントだよね。
よく、冷めると硬くなってパサパサするおむすびも多いけど、それを極力無くすようなお米や炊き方に工夫している。
お米自体も甘いし、お米自体の水分量が多いので硬くなりにくい。」
そう語る加藤さん、。
ご飯ひとつ、お米ひとつで、子どもの食いつきが違うのを母として感じたんだそう。
3児の母を経験する加藤さんだからこそ、
お母さんの心に寄り添い、そして、子どもの成長に寄り添うお店になっているんだと思いました。
(取材・記事 柘植千佳)